二極化する不動産市場
ローマ:平均3,700€/m²、2026年に1.8%上昇
市場の中心は首都であり、3,700€/m²前後の平均価格と2026年には+1.8%の上昇が見込まれます。地域や地下鉄へのアクセス、集合住宅の状態によって大きな差があります。
- 中心部・歴史地区:国際的な需要と格式がプレミアム維持。
- 交通の便が良い周辺部(地下鉄A/B、主要駅沿線):中程度だが流動性の高い価格帯。
- 改装が必要な物件:大幅な値引きが可能、交渉に有利。
購入者は生活の質を重視し、高層階、屋外スペース、管理の行き届いた物件を選ぶ傾向があります。「即入居可」の物件はより早く売れます。📈
ただし、専門不動産サイトの掲載情報は都市のプレミアムな側面を強調しがちです。セカンドハウス専用のサイトでは、ローマの住宅の販売平均価格はかなり高く表示されており(掲載物件は高級志向に偏る傾向)、この歪みが市場平均価格と一部プラットフォーム上の価格の開きの一因となっています。
郊外・田園部:価格は半額に
ローマの外では価格がほぼ半分に下がることが多いです。ヴィテルボ、リエーティ、ラティーナ、フロジノーネ各県では、1,500~2,000€/m²が一般的な予算帯で、改装が必要な物件ならさらに安く購入できます。
- 村や小都市:古いアパートやタウンハウスが非常に手頃。
- 改修が必要な田舎の家:状態やアクセスにより700~1,200€/m²から。
- インフラ整備が進んだ地域(カステッリ・ロマーニ、鉄道路線沿線):安定した価値。
結果として、都心部から離れれば離れるほど購買力が高まりますが、首都への合理的なアクセスも保たれます。
ラツィオ地方の田園部におけるポストコロナ効果
ヴィテルボ、リエーティ、カステッリ・ロマーニで販売増
テレワークや緑豊かな環境を求める動きが二次市場を活性化させました。ヴィテルボやリエーティは広さと価格のバランスが良好、一方カステッリ・ロマーニは生活環境・眺望・ローマへのアクセスを兼ね備えています。🌿
物件掲載データもそれを裏付けており、カステッリ・ロマーニの平均m²単価は首都より明らかに低く、広い庭付き住宅への関心が高まっています。
- 屋外スペース(テラス、庭、果樹園)への需要増。
- 好立地の連棟住宅・ファームハウスが再び人気。
- 高速インターネットアクセスが働く人たちの必須条件に。
ただしこの需要は選択的で、サービスも光回線もない孤立物件は人気が出にくいです。
セカンドハウスが都市型観光に代わりつつある
都市観光の不安定化に伴い、セカンドハウスや長期滞在需要が増加しています。ティボリ、ブラッチャーノ、ボルセーナ周辺の丘陵地は、週末やハイブリッドワークの場として惹きつけられています。
- 中期(1~6ヶ月)型賃貸の増加。
- 素材や景観、自然へのアクセスといった“本物志向”の高まり。
- 短期賃貸規制が都市部(特にローマ)より田園部の方が緩いことに注意。
ラツィオ地方の物件タイプ別m²単価
ローマのアパート vs ティボリ周辺の田舎家
同じ予算でも、広さと立地のバランスが鍵となります。🏡
- ローマで35万ユーロ:快適な2部屋か、エリアによっては改装前の3部屋。
- ティボリやカステッリ・ロマーニ周辺で35万ユーロ:120~160m²の家+庭、場合によっては付属建物付き。
- リノベーション選択の場合:購入額を抑え、快適性(断熱、ヒートポンプ、太陽光)に予算を割り当て可能。
工事費用は状態・アクセス・職人の需給によって大きく異なります。優先工事項目のためのエネルギー監査を事前に計画してください。
また前述の平均価格に差があるように、サイトごとに掲載物件の特徴も大きく違います。例えばGreen Acresでは、ローマの掲載物件平均価格は高級物件が多いため市場中央値より高く、カステッリ・ロマーニはより手頃な物件希望が中心となっています。
首都の堅調な賃貸市場(+5%の家賃上昇)
ローマの賃貸需要は学生、公務員、医療・サービス系によって支えられています。最近家賃は約5%上昇しており、エリアや物件品質による格差も大きいです。
- 長期・非家具付:交通利便性高い地域の空室率は低い。
- 家具付(ビジネス・学生向け):需要高、入替えも速い。
- 中期(1~6ヶ月):リモートワーカーや駐在員に好まれる。
表面利回りは通常3~5%、新興エリアではそれ以上になります。管理の行き届いた建物の選定がリスク抑制には不可欠です。
国際的には、ローマ県での海外需要も依然として高く、専門サイトでの購入希望者はアメリカが最多(外国人需要の約14%)、次いでポーランドとフランス(各約12%)、イスラエル(約10%)が続いています。
こうした外国需要により、特定地区や人気エリアで価格が押し上げられています。
地方でも海外投資家は存在感を示しており、ヴィテルボではアメリカ人比率が高く(特定インベントリー内で外国人需要の約17%)、フロジノーネではアメリカ・ポーランド・ドイツなど多様な国からの需要も見られます。
これにより、田舎の質の高い家屋や別荘の需要や価格もしばしば支えられています。
ラツィオ地方における不動産価格の推移
テレワーク定着でラツィオの丘陵部へ移動拡大
テレワーク普及により、より分散した住宅需要が定着しています。地域鉄道、パーク&ライド、5Gや光回線など接続性の高い自治体は今後もアドバンテージを保つはずです。
- 生活の質と通勤時間のバランスで緑豊かなエリアが有利。
- 省エネリノベーション需要の高まり、光熱費削減で後押し。
- 商店・学校・医療サービスがある村落も成長の可能性。
高性能物件(省エネ、夏の快適性、高効率暖房)、活気あるミクロセンターにはプレミアム価格がつくでしょう。💻
テヴェレ川周辺の都市再生プロジェクト
ローマでは複数の再開発事業が進み、遊休地の活用や川沿いの価値向上、ソフトモビリティ推進が進行中です。これにより中長期的に局地的な価格上昇が期待されます。
- 水辺軸や川沿いエリアがより結ばれる。
- 公共スペースやサイクリングロード、多様な用途が増える。
- 省エネ基準の高い新しい住宅プロジェクトが進行。
辛抱強い投資家には、こうした再開発エリアをウォッチすることで市場成熟前の好機が得られます。🏗️